保育園・幼稚園
2019.03.31

左手指が欠損している息子の幼稚園生活。大切なのはきっと、「知ってもらうこと」

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こんにちは。Hand&Footの平澤です。

私には3人の子どもがいて、末っ子である息子の左手が3本の指、うち2本が癒着して産まれてきました。

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息子の手は、「裂手症」(れっしゅしょう)という診断名で、2万人に1人と言われています。

幼稚園に入園したすぐあとに手術をして、癒着した指を切り離し、3本の指の見た目となりました。

春から年中さんへ進級!
左手指欠損でうまれてきた息子の幼稚園生活

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手術を乗り越え、すくすくと成長してきた次男は、この春から年中さんへ進級します。

これから幼稚園に入園するよ!という、次男と同じく手足に多くの人とのちがいを持ってうまれたきたお子さんご家族の参考になれば・・・

と、我が家の場合の「幼稚園生活」をご紹介したいと思います。

「心配しなくても大丈夫」暖かい対応に安心しました

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▲満三歳のときの発表会

息子は私が仕事を始めるのをきっかけに入園したので、満3歳クラスから幼稚園へ通っています。

上の子が通っていた幼稚園へ一緒に通わせたいと考えていましたので、まずは入園前に、幼稚園の先生に左手のことを話しました。

具体的には、

・うまれつき左手の指の数が2本だということ
・今後手術をすること
・我が家は左手のことで特別扱いはしていないということ

をお伝えしました。

なんて言われるかな?と少しドキドキしましたが…、

対応してくださった副園長先生は驚くこともなく、園でも様子を見ていきましょう、心配しなくても大丈夫と暖かく言ってくださって、とても安心したことをよく覚えています。

手術後の優しい対応がとても有難かった

こうして、息子は無事に上の子たちと同じ幼稚園へ通い始めました。

最初のうちはおててのことで特に困ることはなく、楽しく遊びの輪の中に入り幼稚園生活を送っていました。

ただ、入園前に済ませる予定だった手術が風邪で延びてしまい、入園後の6月に手術をすることになりました。

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▲手術後の息子。ギブスをしていました

術後は夏だったのでプールが始まりましたが、退院後は約1ヶ月ギプスをしていたので、プールはダメ。

あまりの暑さに、先生がギプスにビニール袋をかけて、水が入らないようにテープでしっかり固定して身体にお水をかけてくださったそうです。

そんな対応をして下さるとは思っていなかったので、本当に有難かったです。

鉄棒もみんなと同じようにチャレンジ

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秋になると運動会の練習が始まり、鉄棒にぶら下がる練習が始まりました。

先生から、事前にどうしますか?と聞かれましたが、特別扱いはせず、やらせてくださいとお伝えしました。

すると数日後、ちゃんとぶら下がれていますよ、と教えてもらい・・・まだおてても身体も小さいのにがんばっていて、とても嬉しくなりました。

思えばおててのことで確認があったのはそれくらい。

幼稚園生活の中では上の子のお友達におててのことを聞かれる場面もありますが、「生まれつきだよ」と説明すると、納得したのかしつこく聞かれることはほとんどありませんでした。

その後も発表会や作品展などのたくさんのイベントがありましたが、何事もなく年少へ進級しました。

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▲年少さんでの発表会。ピアニカを演奏しました。

ボタンやハサミもできるようになりました

年少になり制服を着るようになりました。

ボタンが付いているので心配していましたが、上手にボタンを留めることができるようになりました。

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普段の保育ではハサミを使うようになり、

ハサミは左手で紙を持って押えるのが苦手なようで、机の上に紙を置き固定して本人なりに工夫して紙を切っています。

運動会ではパラバルーンに挑戦

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運動会のパラバルーンは、しっかり持つことができるだろうか?と心配していたので事前に先生に相談。

先生も気にかけてくれていたようで、持ち手を作るか、縛り付けてしまうか?(固定する)などいくつか補助方法を考えていてくれていました。

ただそんな私たちの心配をよそに、実際は左手もしっかりバルーンを持つことができていたので、結局特に工夫はせずに演技をすることになりました。

ほかの子より離してしまうことは多かったですがよく頑張っていました。

大切なのは、「意思疎通」そして「知ってもらうこと」

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1年弱のあいだ幼稚園へ通ってみて、まずは幼稚園の先生ときちんと意思疎通をすること、その子のことを知ってもらうことが大切だと感じました。

我が家の場合、入園してすぐ現在できること、そしてどんなことでもチャレンジさせてほしいことを伝えていました。

(その後も随時、気になることがあればお互いに話をするようにしていました)

合わせて、その子の性格によって先生の対応も変わってくるかと思いますので、性格についてもしっかり事前に伝えておくことが大切だと思います。

息子の場合は”とても甘えん坊で、誰かが手伝ってくれるのを待っているような子”でした。

こんな息子の性格のことも事前に意思疎通をしていたおかげで、

先生も”おててのことがあるから出来ないのだろう”とはせず、ボタン掛けやファスナーも自分で頑張るよう促してくださいました。

運動会のバラバルーンの際もそうでしたが、対策は考えるがまずはチャレンジ→結果を見て判断→必要であればその都度工夫を、とまさに理想の対応をしてくださり、

予め意思疎通をして息子のことを知ってもらっておいて、とても良かったと思っています。

このように、初めは不安なこともたくさんあると思いますが、「知ってもらうこと」で楽しい幼稚園生活が送れるようになると思います

これからカラガード、和太鼓とカリキュラムが組まれている幼稚園なので、次男がどのような成長を見せてくれるのか今から楽しみです!

「指のことを忘れてしまうこともあるくらいでした」

この3月で年少さんが修了するのを機に、担任の先生にお話を伺ってみました。

「まずは本人の気持ちが大切だと感じました。他のお子様にも言えることですが、前向きに園生活が送れることを一番に考えました。

基本は自分で何事もチャレンジさせてあげて、できないよって先生のところへ来たときのみお手伝いしました。
他にはハサミで細かく切るなど、細かな作業はお手伝いしました。

4月にはできなくても筋肉の発達や、本人の工夫で3月にはできるようになったことも沢山ありました。

この1年指のことで暗くなったり諦め投げ出したりすることは1度もありませんでした。

何事も意欲的に取り組み、チャレンジ精神旺盛で明るく根気強く活動していました。

雲梯や鉄棒などの運動遊びは特に根気強く取り組んでいました。

安全面で特に注意したところは、階段の上り下り、友達と手をつなぎ園外へ行く時(繋ぎやすい右手を繋げるように)、雲梯、鉄棒、重いものをもつ時(たまに)です。」

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担任の先生には本当に感謝でいっぱいです!

特別扱いではなく、その子に合わせた対応を

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▲年少さんでの発表会

幼稚園への入園にあたり、我が家の場合は既に上の子が通っていたので、不安で不安で仕方がないというほどではありませんでしたが、

上の子が成長するにつれて園での活動を知れば知るほど、息子は入園後みんなと同じようにできるのだろうか?と心配に思うこともありました。

ただ、実際に入園してみると先生としっかり連携を取ることでその心配はどんどんなくなっていきました。

特別扱いではなく、その子に合わせた対応をしていただくことで、親子共々、きっと楽しく幼稚園生活を送れると思います。

初めての集団生活で、もしかしたら辛いこともあるかもしれません。

その時には、家族や先生やお友達など相談できる人が一人でも近くにいると心が軽くなるはずです。

もちろんHand&Footなど同じ境遇の方とお話をするのもよいと思います。

皆さんの幼稚園生活が実りある楽しいものになることを願っています!

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