ちょっとの工夫で「できる」に変わる―左手指欠損の息子、幼稚園運動会で”カラーガード”に挑戦!
こんにちは。
Hand&Footの平澤です。
我が家の次男はうまれつきの左手裂手症。手術を経て現在は3本指のおててになりました。
以前、年少時の幼稚園の様子を紹介させていただきました。
そんな次男も現在は年中さん。
ボルダリングを体験したり↓
サッカーを始めたりと…すくすく成長しております。
今回は先日行われた運動会の「カラーガード」のことを紹介いたします。
『できないだろう』ではなく『まずはチャレンジ』!―運動会で”カラーガード”に挑戦しました
年中の運動会での一番の見せ場はカラーガード。
3人兄弟の末っ子なので、お兄ちゃんたちもこれまで運動会でやってきていましたから、どんなことをやるのかは私も本人も分かっていました。
いろいろなものを持つこともできるので、旗を持つことさえできれば大丈夫かなと思い、様子を見てみようと考えていました。
それに、初めから『できないだろう』ではなく『まずはチャレンジ』と考えているので、夏休みの面談でもまずはみんなと同じくやらせてくださいとお願いしていました。
旗をパテで改良
ある日の帰りに、担任の先生にお会いできたので、練習の様子を聞いてみました。
すると、掴めてはいるけれど演技をしているうちに、滑って手を放してしまうことがあると教えてくださいました。
そして、その対策として、先生が持ち手の下に滑り落ちないように段ボールで玉を作ってくださり、それをつけて練習していますと教えてくれました。
次男は段ボールがついている方が演技をしやすいと先生に話をしたようです。
更に、段ボールでは落ちてしまうこともあるということで、副園長先生が丈夫で目立たないようにとパテで改良してくださる予定だそうで、先生方で工夫してくださっていました。
また、担任の先生はカラーガードの研修へ出席した際に、次男のことを話してくださり、どう対応するのがよいか?ということと、担当講師が和太鼓も指導できる方だったそうで来年の和太鼓の指導方法まで聞いてきてくださったそうです。
「先生たちが作ってくれたよ」
ここまでの対応をしてくださっているとは思いもせず、とても感激しました。
次男に家で話を聞いてみるととても嬉しそうに、先生たちが作ってくれたよと教えてくれました。日々暑い中での運動会練習でしたが、先生方のおかげで楽しく取り組むことができたようです。
私には全く考えつかなかった工夫でしたので、考えてくださった先生には感謝の気持ちでいっぱいです。
本番!堂々と演技していました
そしていよいよ本番を迎えました。
どんな工夫をしてくださったのかも見ずに本番だったので、本人の演技はもちろんどんな旗なのかも楽しみでした。
曲が流れ、入場し演技が始まりました。息子を見つけたのですが、私の席からは後ろ姿で表情はわかりませんでした。終始、間違えたり、旗を落としてしまうことなく堂々と演技をしていました。
息子の旗だけ、少し違っていたことなんてうっかり忘れていて、見入ってしまいました。それぐらい目立たず、言われないと気づかないくらいでした。
ちょっとした工夫で、「できる」に変わる
全て終了し、実際に息子の旗を見せてもらいました。硬くて取れないようにしっかり固定された、支えが付いていました。
大きすぎず、色も同じような色でしたので、近くで見てもそこまで目立ちませんでした。
先生方が、息子の左手のことや我が家の方針をしっかり理解し、寄り添ってくださった結果だと感じています。
周りの人に、おててのことを話ことはつらい時もありますが、今では沢山話をしたり相談をしてよかったと思っています。
ちょっとした工夫でみんなと同じく演技ができたこと、私も本人もとてもいい経験になりました。
さいごに
次男が何かを工夫して取り組むということは初めてでした。これから、年長~小学生と成長する上で、一工夫しないと難しい場面が増えてくるかもしれません。
そんな時、周りの人へ相談したり、ネット上の情報を見つけることができれば、より良い形で乗り切ることができるようになると感じます。
息子と同じような手で、今後カラーガードに挑戦するお子さんが、この記事を見つけてくれたらとの思いで、今回記事を執筆しました。
この記事が、どうか同じ境遇の子どもたちのお役に立ちますように!
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持ちにくい右手部分に持ち手をつけてくれて
操作しやすくなりました✨↓🚲について詳しくは↓https://t.co/uNbaB4wV9h#りっちゃんのおてて pic.twitter.com/RcNtwQYTjx
— NPO法人Hand&Foot (@hand_and_foot_) October 21, 2019
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「ふつうって何だろう?」
「多くの人と違うことはかわいそうなこと?」
この絵本を読んで得られる気づきの一つ一つが少しでも多く集まれば、世の中の「驚き」も変化していくと信じています。
この絵本と共に、「初めて会ったとき、どうかびっくりしないでね」そんな気持ちがたくさんの人に届くことを、子どもたちと共に願っています。
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